FXにおける具体的なチャートの見方

FXにおける具体的なチャートの見方のポイント5つ

FX売買のエントリータイミングをより厳密で正確なものにするためには、自らの感覚に頼るのではなく少なくともチャートを見ながらエントリー成功の可能性の高いポイントを探すことが重要です。その5つのポイントをご紹介します。

テクニカルチャートはFX売買の救世主

FX相場というのは漫然と見ているだけではこの先上昇するのか、それとも下落するのかは全く分からないものになってしまいます。そんなときに過去の相場の動きから将来の予測に役立つ情報を発信してくれるのがテクニカルチャートの存在ということになります。

もちろん過去の情報は正しいものの、それが将来にわたって同じ動きをするかどうかはだれにもわからないものです。しかし、しっかり過去、および現在の動きを掌握すれば、この先の可能性というものをかなり推定することができるようになるのです。そういう意味でテクニカルチャートはきわめて重要なものということができるのです。

相場予測に絶対という言葉はありませんが、少なくともこれまでの動きかがこの先どうなりそうかを推測することはできるのです。そのためにも必要となるのが、こうしたチャートの読み取りノウハウということになります。

それぞれのチャートの特性を知ろう~これだけは覚えたい5つのポイント

チャートを利用する場合には、以下の5つのポイントを最低でも覚えておくことが重要になります。

①トレンド系とオシレータ系があることを知ること

まずテクニカルチャートにはトレンド系とオシレータ系のチャートがあることを理解しておかなくてはなりません。

A) トレンド系チャート

トレンド系チャートとは、その名のとおり相場にトレンドがでているかどうかを確認するためのもので、国内で人気なのは一目均衡表やボリンジャーバンド、エンベロープなどがそれに該当するものです。

B) オシレータ系チャート

オシレータ系というのは、相場が売られすぎか買われすぎかというその度合いを示すものでRSI、RCI、標準偏差などがこれに当てはまるものとなります。MACDは移動平均を使っているのでトレンド系の仲間に入ることもオシレータ系の仲間に入ることもありますが、ちょうどその中間のような存在ということができます。

このテクニカルチャートというのはそれぞれ異なる開発者が異なる視点で開発したものですから、個々のチャートによって特徴があり、機能も微妙に異なるものであり、どれが優秀でどれがだめと比較するような性格のものではありませんが、特徴はいろいろ異なりますので、とにかくその中からトレンド系をひとつ、オシレータ系を最低ひとつ選択して使い始めてみるところからスタートするのがお勧めとなります。

すべてを掌握してからFXをはじめると大上段に構えてしまって、いつまでたっても取引はできませんので、これと思ったチャートを使いながら覚えていくことが重要なのです。

②チャートの最初の一歩は移動平均線を理解すること

チャートに関しては複雑なトレンド系のチャートのしくみを習得する前に、まず理解しておきたいのが移動平均線です。この移動平均線には、単純移動平均と指数平滑移動平均という直近の値のほうにバイアスをかけた移動平均がありますが、基本的に毎日の終値を綱いてみているのがこの線になります。

5日、25日、75日、200日といった移動平均線が比較的FXではポピュラーになりますが、こうした移動平均はその期間におけるトレーダーの売買コストの平均値を示したものとなりますので、たとえば200日移動平均よりも相場が下にある場合には、ほぼ1年間の購入価格の平均を直近の相場が下回っていることを示唆していることになり、下落が顕著になっていることを示しています。

最近では為替の世界、とくにドル円の世界では13日移動平均を利用して、相場がそれよりも上か下かをチェックするようになっています。またこの平均線が斜め上方向を目指していれば上昇傾向にありますし、斜め下方向を目指している場合には下落を示唆していることがわかりますから、とにかくまずはこの移動平均線から相場の状況を確認し推測していく習慣をつけていくことが重要になるといえるのです。

③官製相場ではトレンドツールも逆張りに利用できる

直近のドル円を中心とする相場では、常に下値を政府関連のPKOが買いで入ってきたため、下落の局面では順張りというよりは逆張りにチャートを利用できることが多くなってきています。

たとえばエンベロープを13時間移動平均でチェックした場合、マイナス0.3%もしくはさらに下落してもマイナス0.6%あたりから買いでエントリーすれば、2015年に関してはかなり逆張りで利益を確保することができています。特別エンベロープを無理して使うこともありませんが、同様にボリンジャーバンドなどを利用して下落タイミングから逆張りで買いで入るというのはかなり効果的に売買することができています。

国内では当面金融緩和は継続しそうですから、こうした下落ポイントは今後もある程度拾って売買していくことで利益につないていくことができそうです。

④相場が大きく動いたときにはオシレータ系は使い物にならないこと

オシレータ系のチャートというのはレンジ相場の場合の上限や下限はかなり正確に教えてくれるものですが、残念ながら経済指標や要人発言などにより大きくレンジをブレイクしてしまいますと、天井や底に張り付いてしまいまったくチャートとして使い物にならなくなってしまいます。

天井に張り付いたときに逆張りとして売りをしてしまいますと、結果として役にたたず、さらに上昇してしまうといったことがありますので、こうした特別な状況で利用するのは気をつけなくてはなりません。これはRSIでもRCIでもウイリアムズ%Rでもみな同じです。これは実際にそうした状況に陥ってみると、本当に使い物にならないことがよくわかるはずです。

ただ標準偏差だけはある程度は過熱感を示してくれますので、これは様子を見るのには役に立つ指標ということがいえます。

⑤一度利用を決めたら長い期間同じチャートを見続けることが重要

チャートの利用はトレンド系にしてもオシレータ系にしても使いやすいと思ったものを選択すれば特に問題はありません。むしろ、いろいろなチャートに目写りしてしまうよりも、これと決めたチャートを毎日欠かさず見続けていくことが重要になるのです。

これは漁業をやっている漁師さんが毎日海から夕焼けを見ているとその感じで翌日の天気がわかるのとほとんど同じで、どういう時にチャートがどういう形になるのかという典型的な型を覚えるしかないからです。一日中見ているわけにはどちらにしてもないわけですが、日足、4時間足、1時間足といった形でだんだん時間を短くして毎日欠かさずチェックしていくと、きっと相場の状況に対してチャートから気づくことがでてくるはずです。そこまで来たらしめたものといえます。

まとめ

最終的には自力でベストなエントリーポイントを探せるようになることが重要

FXではさまざまな売買手法などが開示されていますが、そのほとんどはなかなか同じように真似しようとおもっても自分には身につかないものが多いものです。人の手法は参考にするにしても自分で判断がつくような鉄板の手法というものを身につけることこそ重要なのです。

利益をある程度安定的に出せるようになっている人たちは、皆さんこうした自ら判断のできる型をもっています。単にだれかの真似をするだけではなく完全に自分で判断できるようになることが重要なのです。

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