翻訳を副業にする

翻訳

知的産業として在宅での翻訳が注目を集めています。翻訳といっても千差万別ですが、折角の語学スキルをこの機会に生かしてみてはどうでしょうか。また、翻訳の仕事はただ単に日本語訳するだけにとどまらず、ジャンルによっては膨大な知識を必要とします。そのため、常に勉強が必要となりますが、逆にいえば、勉強の連続で飽きることのない職業でもあります。

概要(翻訳とは)

翻訳者としての働き方は大きく分けて

  • 企業内で翻訳者として働く
  • 翻訳会社で翻訳者として働く
  • 在宅で翻訳者として働く

の3通りがあります。ほとんどの方が在宅フリーランスとして翻訳をしていらっしゃいます。

近年英語以外の翻訳需要も着実に増加傾向にあります。

  • 中国語 ←多いです
  • 韓国語
  • ドイツ語
  • フランス語
  • スペイン語

等、多数の言語がありますが、やはり英語の翻訳の仕事が圧倒的に多いというのが現状です。

また翻訳は大きく3つのジャンルに分類されます。

文芸翻訳

書籍や雑誌など出版物の翻訳です。フィクションやノンフィクション、実用書、児童書など、あらゆるジャンルを含みます。

映像翻訳

映像翻訳は映像につける翻訳で、字幕翻訳と吹き替え翻訳があります。近年、テレビの多チャンネル化やDVDの普及に伴い、翻訳が必要な海外作品の量は増加傾向にあります

実務翻訳

ビジネス現場での文書が翻訳の対象であり、大抵のフリーランスの方は実務翻訳をされています。またIT系、金融系、法律、特許、環境、医療系など、ジャンルも非常に多岐に渡ります。ほとんどの翻訳家はひとつのジャンルを専門分野とします。

翻訳の副業を始めるのに必要なもの、知識

大前提として英語力です。ただし、必ずしも英検1級取得、TOEICスコア900点以上必須というわけでもありませんし、会話力を求められているわけでもありません。(事実、英会話や英作文はとても苦手です…)企業側からTOEICのスコアの提示を求められる場合もありますが、実務と同時並行で勉強されてスキルアップを図る方も大勢いらっしゃいます。個人的には、会話力よりも文法力が大切だと痛感しています。

英語力以外で必要なものは、

専門知識

ほとんどの翻訳家がひとつのジャンルに特化した翻訳をされるのも、分野毎に相当な専門知識を要求されます。

例えばIT系の翻訳に関して言及すると、

  • コマンドプロンプト
  • クラウド
  • エイリアス

等、日本語に翻訳できたとしても、それが日本語で何を意図するのかわからなければ翻訳の表現力が低下します。また、常時新情報が更新されているため、「流れ」についていくのも大変です。

リサーチ力

知識不足を補填するために必要不可欠なのがリサーチ力です。ただし、現在ではインターネットの普及により安易にリサーチできるようになりました。

日本語表現力

前述のとおり、ただ翻訳するだけではなく、それが日本語で何を意図いているのかを的確に把握したうえで、さらに日本語として自然な訳を求められます。そういった意味で日本語表現力は必要不可欠です。海外生活が長いものの日本語力に欠けているため、日本語の勉強をしながら翻訳の仕事をしていらっしゃる、という翻訳家の方もいらっしゃいます。微妙なニュアンス、言い回しの違いを重要視しなければなりません。

専門知識、リサーチ力、日本語表現力をバランスよく揃えていらっしゃる方の翻訳は美しいです。

それ以外に、

Officeスキル

納品は全てWord、Excel、Powerpoint、PDFで行います。ある程度のITリテラシーがないと業務に支障をきたします。

翻訳の副業における収入アップのコツ

翻訳ソフトを使用

在宅で翻訳を専業としている方が、「受注量が膨大なため、翻訳ソフトがなければとても業務をこなすことができない」とおっしゃっていました。副業でやる分にはインターネット上にある辞典や翻訳ソフトでも何とかなりますが、やはり翻訳ソフトの利便性にはかないません。

中には、翻訳ソフトを使わずに翻訳をしてほしい、と依頼をしてくる企業もありますが、圧倒的に翻訳ソフトが普及しているという現状です。Amazonで検索してみてください。数多くのソフトの取り扱いがあります。

医療系の翻訳

かつては400字/6000円(?!)という時代もあったらしい医学翻訳ですが、現在では翻訳ソフトの普及により医学翻訳の単価、特に在宅翻訳は恐ろしい下落率です。とはいうものの、医療系のビジネス文書はほとんどが英語であり、需要は尽きません。特に、治験に関する翻訳が多いです。日常ではまず見ることのない単語が頻出です。(個人的に、医学英語には英辞郎がおすすめです)

複数台のパソコンを使用

パソコン1台でも不可能ではありませんが、端末を複数用いて辞書や翻訳ソフトを同時並行で使用すると確実に作業効率がアップします。インターネット上で安価な端末が販売されていますので、一度ご覧になってみてください。

翻訳の副業に向いている人、向いていない人

時間管理ができる

在宅での業務をされている方に共通の悩みですが、家で仕事をするとあっという間に時間が過ぎていく割にダラダラとしてしまい、効率が低下するという負のスパイラルに陥ります。

  • 喫茶店で気分転換
  • 自宅内で仕事専用のスペースを確保
  • 集中するためにタイマーを用いて時間管理(意外と集中できます)

など、何かしら工夫が必要となります。

コミュニケーション能力がある

翻訳もクライアントがあってこその仕事です。クライアントが翻訳に何を要求しているのかを的確に把握することが必要です。近頃では在宅での仕事を「クラウドワーク」と呼ぶこともありますが、サイト経由で委託される業務と、翻訳会社から直接受注する業務と、2種類あります。直接受注の場合は企業側と直接やりとりをする回数もとても多いので、あまりクラウドワーク感がなかったりもします。

納期を守ることができる

仕事なので納期は厳守です。クライアントも納期厳守前提のもとでお仕事を依頼しています。信用を得て次の仕事に繋げるためにも、納期は絶対に守りましょう。 特にIT翻訳の場合、前日、激しい時には数時間前の状況が旧情報となるほど状況が変動します。旧情報を翻訳しても無意味です。

向上心を持つ、英語に関心を持つ

翻訳スキル向上のためにも、勉強は必要です。勉強しないと英語力は一気に衰えます。逆に、向上心や英語スキルがあれば、年齢に関係なくできる仕事です。

翻訳の副業におけるリスクと注意点

諸経費は自己負担

翻訳ソフト、特に医療系の翻訳ソフトは高額です。それらの経費も当然自己負担となります。

収入と直結しない

当初はトライアルの翻訳を依頼されます。その後クライアントと本契約をし、徐々に翻訳量を増やしていくことになりますが、慣れるまで比較的簡単な翻訳を依頼されます。当然その期間の収入は低く、生活できる程の収入を得ることは困難です。

セキュリティの強化

これもクラウドワークには共通の悩みですが、セキュリティの脆弱性が指摘されます。クラウドワークを始めてから、ウイルス対策ソフトの恩恵を特に感じるようになりました。意外と頻繁にウイルスが検出されています。クライアントあってこその仕事です。万が一の事態に備えて万全のセキュリティで仕事にのぞみましょう。

もし早急にセキュリティ対策ができない場合、金銭的に難しい場合、とりあえず「Windows Defender」という、OS内のウイルス対策アプリケーションを使用しましょう。何も使用しないよりは確実に安全ですし、私も何度もお世話になりました。

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