在宅ライターの収入の実情、効率的に稼ぐための5つの秘訣
仕事はもちろん趣味や特技から学んだノウハウを文章にする「在宅ライター」として活躍するチャンスが拡大。時間対価が低いのが現実ですが、専門性の深化とサービス拡大による収入増を模索する動きも見られるようになってきました。効率的に稼ぐための秘訣には何があるのでしょうか?
得意分野の情報がお金に変わる時代
ネットが普及する以前は、プロのライターが専門家に取材を行いマスメディアを通して情報が広まっていました。
企業広報誌や地域情報誌など印刷媒体も同様で、一般人は取材される対象だったのです。
しかし、ネットに情報が溢れるようになった現在、仕事の経験はもちろん個人のささやかな楽しみである趣味・特技分野で蓄積されたノウハウが情報として注目されるようになってきました。
経験者ならではの価値ある情報を持つ人たちが自分自身のブログで情報を発信するだけに止まらず、その情報をお金を出して買うマーケットが急速に拡大。ネットで受発注が行われる環境も整い、オンリーワンの価値を執筆してお金を得る在宅ライターが活躍できるチャンスが拡大しています。
在宅で稼ぐライターの一般的な収入は月額5万円以内が一般的でしょう。しかし、さらに掘り下げた情報を求めるマーケットニーズは拡大し続けると考えられます。履歴として記述できるキャリアや実績に磨きをかける自己投資を怠ることなく論理的な裏付けをきちんと整理していけば、自身のライフスタイル充実とともに在宅ライターとしてさらに活躍の場が拡がっていくでしょう。
在宅ライターになる方法
在宅ライターであれば「肩書」を自覚すれば誰でもなることができます。しかし、プロと自称ライターとの決定的な違いは「原稿の質が評価されるかどうか」という点にあることを忘れてはいけません。報酬はその結果です。
(1)原稿の質とは何か?
卓越した取材力がある、専門性の高い文章が書ける、内容を的確に表現できる文章力がある、という3点です。テーマを追う機動力や内容を掘り下げる取材力、豊富な知識や経験や成功体験、それを伝える文章力がクライアントに評価されればライターとして道が開けます。
(2)在宅ライターとして求められるキャリアと実績
具体的なポイントを紹介しましょう。情報収集力や文章力はもちろんですが、それよりも在宅ライターには実際の経験と論理的な裏付けを伴った「固有の価値」が文章で紹介できるかどうかが求められています。
論理的な裏付けというのは情報の信頼性を決めるもので、「なぜか?」「もっと向上する方法は?」などの思考経験と成果の検証から積み上げられています。
- 高い取材力と情報収集力
マスコミなどでライティング経験を積んでいれば、取材力と情報収集力は磨かれていて文章も書けるのでキャリアとしての一定の評価は得られます。 - 趣味や特技経験と裏付け
アウトドア、スポーツなどの趣味や特技の分野で多くの経験や高度な知識を持っていれば、他の人に伝えた時にそれが価値ある情報として受け止められる内容であると期待できます。 - 専門分野の実務経験
ネットビジネスを含め、それぞれの仕事をした現場ならではの知識や経験を持っていれば、他の人に伝えた時にそれが価値ある情報として利用価値があると期待できます。
(3)地元でもネットでも活躍の場はあるが・・・
ライティングの仕事をプロとしてするには、実力もさることながら、人脈を広げてチャンスを得ること、仕事があるマーケットとつながることがポイントです。
特に、地元で仕事を得るには広告代理店や印刷会社、メディア関係者とのつながりが必要です。
一方、ネット上には、在宅ライターとクライアントをつなぐサービスが用意されており環境が整っています。
- 地元企業から受注
情報関連企業におけるライティングの供給は、社員で支えられています。記者職は当然ですが、営業マンが兼務することも多く、在宅ライターがレギュラーのライティング業務を短期間で獲得することは難しく、人脈を作りながらチャンスを待たなければなりません。 - ネットを活用してコンスタントに受注
一方、ネット関連で見ると、株式会社クラウドワークスやランサーズ株式会社のように在宅でできるライティング案件を常時掲載しているネット受発注のしくみが存在しています。ある程度のキャリア、実績、オリジナルのプレゼンができれば、登録するだけで活躍の第一歩を踏み出すことができるので便利です。
在宅ライター収入の現実と実態
(1)時給換算で200~400円?という現実
選ばれたコピーライターや執筆家を除けば、ライティングで高い収入を得ることは難しいと考えた方が良いでしょう。在宅だと毎月1万円から5万円程度が一般的だと考えられます。時間的な問題と発注単価、さらに情報収集に必要な時間や交通費など取材コストが高いことも考えれば、時給換算で200円という話も現実的に思えてきます。
でも、例えばアルバイトで収入を得る場合、30分前に自宅を出て15分前に職場に入ります。終業も15分以内は残業手当の対象とならない場合を考えれば、実労働時間プラス1時間30分をアルバイトに費やすことになります。すると、時給1000円が手取り金額ではなく、当然800円とか900円になってしまいます。
嫌でもアルバイトを無理に続けるのか、興味があって好きな書く仕事に挑戦するのかは個人のライフスタイルの問題であると言えるでしょう。
(2)コンスタントに仕事が続けられるメリットがある
地元企業からのライティング依頼だと、小説家レベルの取材力や執筆力が期待されると同時に多くの時間が必要なケースもあります。在宅ワークは難しく、しかも単発の仕事です。
一方、前述したネット上のしくみを使えば単価は安くても在宅ライターデビューの敷居が低く、継続して在宅ライティングの仕事を続けることもできるようになります。
在宅ライターをめざすなら、最初は収入だけを追うのではなく自身のマーケティング戦略を描き確実にスキルアップしていくことが大切です。
(3)自己投資がお金に変わる在宅ライターの世界
在宅ライターとして求められる基本スキルとして「専門性」が挙げられます。趣味や特技にしても、これまでの自己投資が、ライティングの仕事でお金を得ることにつながります。
- 他の人よりももっと深く考え学習や経験を重ねてきた
- 他の人がほとんどやっていないマニアックな世界を知り尽くしている
いずれも、お金や時間を自己への投資とすることでスキルを身につけオンリーワンの価値を育て、他の人にきちんとプレゼンテーションして問題解決策を論理的に紹介することができるようになっていることが重要なのです。
収入を増やす5つのポイント
売上(収入)を増やす方策として一般的に考えられるのは商品やサービスや取引先の拡大ですが、在宅ライターの収入を増やす有効な方策は、専門性を高めることが基本です。
ネットを通じた在宅ライティングだと多くの場合、原稿作成フォーマットが示されます。取引先ごとに違う納品フォーマットを理解しながら進むと効率が悪いので、取引先を絞り込み経験を積みながらステップアップする方が無理をしないで段階的に収入を増やしていくことができます。
5つのポイントは次のようになります。
(1)キャリアと得意分野の確認
経験や実績が主観ではなく論理的に説明できることを確認します。自分のアピールポイントを整理し、それぞれ数字などを伴って論理的に解説できるようにしておきます。ライティングも、根拠を伴う情報に仕上げることが基本です。
(2)慣れた仕事で処理速度を高めるコスト管理も必要
受注先の拡大よりも納品フォーマットに慣れることの重要性は前述のとおりです。同じ単価でも、8時間で終えるのと4時間で終えるのでは時間単価は違います。あれこれ違う納品フォーマットに苦戦しながらのライティングが増えれば、それだけ時間を要します。コスト管理をしっかりと行い、時間を有効に使いながらクライアントの期待に応える文章に仕上げる業務遂行能力を磨くことが大切です。
(3)キャリア・実績・現状スキルを端的に伝えるプレゼン資料
地元でもネットでも、自己アピールを行うプレゼンは欠かせません。プレゼン資料とホームページ(ブログでも可)を用意して信頼度を高めましょう。
取引先へのプレゼンに必要な3つの基本要件は次のとおりです。
- 仕事などのキャリア紹介
過去の経歴は、何ができるのかを伝える1つのポイントとなります。業務経験は、専門的なライティングを求めるニーズや期待に応える1つの重要な情報です。 - 具体的な実績紹介
数字を伴う具体的な実績など論理的根拠の紹介も安心感や信頼感につながります。 - 現状のスキル紹介
過去の経歴や実績から現在のスキルを加えることで期待感の高まりにつながります。
(4)実績が得られれば高単価のライティングに挑戦
1つひとつ実績を積み自信もつけば高単価のライティングの仕事を獲得できるチャンスも広がります。高単価の仕事を得るには、さらに専門分野の高度で新たな知識や経験が必要になってきます。
(5)関連サービスの開発をめざす
ライティングの仕事は、編集全般のスキルの基本です。新聞記事のような短文でも、マニュアル本のような長文でも全体の文章構成は同じ。情報の論理的な理解ができていれば、資料作成や専門分野のマニュアル執筆といった難しい仕事に取り組むこともできるようになります。
簡単なライティングに満足しないで、具体的な目標を定めて受注する仕事を選択ながら新たな編集サービスの開発に努めることが重要です。
まとめ:誰にでもできる在宅ライターと次へのステップ
在宅ライターは、デザイン業務などに比べても収入は少なくなるでしょう。しかし、デザインなど専門学校や大学で高度な学問を収めたキャリアがなくても、趣味や特技の分野での経験や知識を磨けばオンリーワンの価値を紹介する文章を書き、プロとして報酬をもらうことができるようになります。
ライフスタイルのなかで経験したことを武器に、在宅ライターとしてデビューできるのです。
(1)プロとしての自覚を確かなものに
在宅ライターのプロをめざすなら、自己投資は欠かせません。また、文章力を高める意思も必要です。コピペは禁物。どんな場合でも、自分の言葉で文章を書く習慣をつけておくことが大切です。また、そうでなければ対応できない仕事が、ほとんだということも心に刻んでおきたいものです。
(2)専門性の強化とサービス開発
在宅ワークデビューとともに、自分の持つ得意分野の専門性を強化しながら、文章表現力を磨いて新たな編集サービスの開発につなげましょう。
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