先物取引
皆さんは「先物」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?実はこの「先物」というのは、株式投資や不動産投資などと同じく、資産運用の1つのスタイルなのです。今現在「先物」はあまりメジャーなものではないですが、徐々に人気が高まっています。株式投資などでなかなか儲からないという人には、是非この「先物」も視野に入れていただいて、副業としての利益をますます上げていただけたらと思います。
先物取引とは
「先物取引」とは「先物」と略称でも呼ばれ、投資の1つに数えられます。先物とは大きく分けると以下の2種類に分類されます。
- 商品先物取引
- 金融先物取引
両者の違いは、扱っているものが「金」や「農産物」などの商品と、「株価」などの指数という点であり、取引方法などは基本的に同じとなります。
将来の売買について現時点で契約を行う取引
では先物取引は具体的にどういったものかというと、価格や数値が変動する商品や金利について、将来の特定の日にある価格で取引きが行われるものをいいます。わかりやすく言えば、将来の売買について、現時点で契約を行う取引のことです。
最低限の資金を証券会社に預ける
また株式投資などと違って、その時点で代金を支払う必要はなく、最低限の資金を証券会社に預ければ取引きを始めることができます。
簡略化した事例
例えばある商品Xがあり、Aさんがこの商品Xの将来の値段を予測するとします。もし上がると予想したならば、この商品Xを将来買う契約をします。
契約をした時点の商品Xの値段が1,000円、将来の値段が1,200円とするとAさんは200円の利益を得ることができます。なぜならば、将来の値段がいくらであろうと、Aさんは既に1,000円で買う契約を結んでいるからです。
反対に将来の値段が800円になってしまうとAさんは損をします。本来800円で買えるはずですが、契約で1,000円で買うことになるからです。
また、先物投資はこのように「買い」から入ることもできますが、「売り」から入ることもできます。少し理解するのは難しいですが、考え方は「買い」の逆になります。現物で取引をせず、契約で売買を行っているので、実際に持っていなくても、売るということができるのです。
始めるのに必要なもの・知識
始めるのに必要なものは、1)先物取引の口座、2)先物取引の知識、3)資金の3つで、基本的に株式投資などと同じになります。
先物取引の口座について
証券会社に口座を持っていても、それは株式投資用の口座であり、多くの人は先物取引用の口座を持っていないと思うので注意してください。株式投資の口座と先物取引の口座は違います。
例えば、大手ネット証券では以下のような名前の口座で、間違えないように慎重に口座を開設してください。
- SBI証券会社
「先物・オプション取引口座」、「FX口座」 - GMOクリック証券
「先物OP取引口座」、「外国OP取引口座」
先物取引特有の知識について
また、先物の口座を開くためには少し条件が厳しくなると思います。例えば、投資経験の有無と十分な経験期間、先物取引特有の知識などが必要となってきます。
投資経験がないのはもちろんのこと、仮に経験があっても1年未満程度では開くことが難しいでしょう。それだけ先物取引は「信用」が大切になってきます。
また、以下のような株式投資などにはなかった新しい知識も必要です。
- 必要証拠金
- 追証
必要な資金について
先物取引では、あらかじめ必要な資金が「必要証拠金」として定められています。この「必要証拠金」に達していなければ、先物取引を始めることができません。また、「追証」もこの「必要証拠金」と絡んできますので、早めに知識として習得することを心がけてください。
収入アップのコツ
先物取引で収入をアップするには、以下のような方法があります。
- 資金を増やす
株式投資でも先物取引でも元手を増やせば、その分利益が大きくなる可能性があります。 - ある分野で特化する
商品先物や金融先物で「ある分野」で特化することで、将来を予測する力が磨かれます。
ここからは、ある分野で特化することについて詳しく説明します。
商品先物取引の場合
- 金
- 大豆
- とうもろこし
上記のように商品先物取引では、ある程度対象商品が決まっています。つまり、貴金属に詳しい人なら金、食品に詳しい人なら大豆やとうもろこしのように、ある程度商品を絞って投資するほうが収入が上がりやすいと思います。
またもし特に詳しい分野がなければ、無理をして商品先物取引をするのではなく、金融先物取引を行ったほうが稼ぎやすいと思います。
金融先物取引の場合
金融先物取引には以下があります。
- 外国為替証拠金取引
今話題のFXのことです。FXについては本がたくさん出ており、知識も修得しやすいためおすすめです。また商品先物取引と比べると深い知識は必要ないため、かなり始めやすいと思います。 - 株価指数先物取引
株価指数取引で有名なのは日経225先物というもので、これは日経平均株価を取引するので傾向が読みやすく、多くの人にとって親しみがあると思います。為替がよくわからないという人はこちらから始めてみるといいでしょう。FXよりはメジャーではないですが、徐々に取引が活発になっています。
以上から
- 特定の分野に詳しい人なら商品先物取引
- 分野ごとに深い知識を持っていないならFXや株価指数先物取引
とすれば収入アップが見込めると思います
向いている人、向いていない人
先物取引に向いている人
- 特定の分野に詳しい人
先ほど説明した通り、商品先物取引で稼ぐことが可能になります。もちろん特定の分野に詳しくなくても、商品先物取引は始められますが、その分稼ぐことが少し難しくなります。
特定の分野に詳しい人は、商品先物取引だけではなく金融先物取引もできますので、選択の幅が広がります。選択の幅が広ければ、例えば商品先物取引のある商品で損失があっても金融先物取引のFXなどで利益を出せば全体としてプラスになるかもしれません。 - 投資経験が2年以上ある人
投資経験が2年以上ある人については、そもそも先物取引は投資経験がないと始めることができないと思います。また、投資経験があったとしても、相場を読むことが株式投資などよりも難しいため、1年程度の投資経験では厳しいと思います。最低でも2年以上の投資経験はあったほうがいいと思いますし、そのほうがより稼ぎやすいです。
先物取引に向いていない人
- ほとんど投資経験のない初心者
- 資金に余裕がない人
資金に余裕がない人は、向いていないというより、始めてしまうとかなり危険です。なぜならば先物取引は元本割れを起こす可能性があるからです。詳しいことは次の「リスクと注意点」でお話しします。
リスクと注意点
先物取引では基本的にハイリスク・ハイリターンであり、それだけリスクを管理することが求められ、注意点も数多くあります。特に以下の2点については知識を深めるとともに、どのようなものなのかを実際に行って確かめる必要もあります。
- 必要証拠金
- 追証
必要証拠金と追証について
先物取引では必ず必要証拠金以上の資金がないと始めることができませんが、その額は変動するので、日々チェックが必要です。そのため、先物取引では用意した資金以上を支払う可能性があります。
例えば資金が20万円あり、必要証拠金が10万円だった場合、10万円までの損失は大丈夫ですが、それ以上に損失が出た場合、必要証拠金が10万円未満になってしまいます。そこで、証券会社にお金を振り込むように要求されるのが追証になります。
つまり、先物取引では元本割れを起こす可能性があり、またその限度額は存在しません。しっかりとリスク管理をしないと、稼げるどころかむしろ支払うことになってしまいます。先物取引を行う際には、このことを忘れないようにしてください。
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