誰でもわかる!TPPのメリットとデメリットを簡単解説

さて、TPPに関する様々な情報が国内の主要メディアを飛び交う中、決まっているのか決まっていないのか、内容があやふやなままTPPの交渉が知らない所で進んでいるような気が致しますが、皆様はTPPについて十分にご存知でしょうか。TPPのメリットやデメリットについて、簡単にまとめましたのでぜひご覧ください。

知っておかないとダメ、TPPがもたらす様々な変化!

In The Boardroom | Episode #02 | Mustafa Al HashimiIn The Boardroom | Episode #02 | Mustafa Al Hashimi / jaguarmena

TPP導入は日本の現状を一気に変えてしまうかもしれない

TPP導入は政府や大手メディア(TVなど)によるところでは「日本に利益をもたらす」ような偏った話が流されており、なんとしてでもTPPに参入しなければならないという作られた世論の中で、様々な方面の著名人を中心に議論されているのはご存知でしょうか。マイナンバーや改憲問題、そしてこのTPPは押さえておくべき日本の重要なニュースの一つと言えます。農業を保険制度を破壊するかもしれないとされるTPPについて、ぜひお知りになっていただきたいと思います。

TPPがもたらすメリットとデメリットの真実を一挙ご紹介

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そもそもTPPって何?という方に送る5分でTPP

TPPというのは環太平洋戦略的経済連携協定(Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement 略してTPP)と呼ばれているもので、日本で開始されたのはそもそもアベノミクスの政策の一環として、2013年の7月よりTPP交渉に正式に参加を開始。2015年10月5日、およそ2年強の期間を経て大筋での合意となりました。

このことにより、2020年頃を目途に、様々な方面で段階的に関税が撤廃されることが決まっています。

このTPPというものの目的は「モノやサービス、投資といったことが、協定を結んだ国々の間でスムーズに行なわれるよう、貿易及び投資の自由化に関して協定を結ぶもの」とされておりますが、平たく言えば「関税を撤廃してもっと商品を買いなさい」ということではないでしょうか。

このようにも簡単に取れてしまうこの不思議な協定について、実際にどんなメリットやデメリットが考えられるのか、それこそがTPPを見極める重要なポイントとなりますので、以下に続けて説明を続けていきたいと思います。

TPP導入で得られるメリットにはどんなものがあるの?

ここでは、TPP導入によって日本が得られると考えられているメリットについて、まず簡単に述べていきます。

  • 関税を撤廃することによって、畜産、農産(肉・野菜・果物・乳製品)などの輸入食品類が安くなる。
  • 関税を大きく引き下げることで貿易の自由化が進み、日本製品の輸出額が増大することが見込まれる。
  • 整備及び貿易障壁を撤廃によtって、国内に存在する大手の製造業を営む企業にとっては、貿易の効率化が見込める為、利益が増えるとされている。
  • 自由貿易を進ませグローバル化を加速することで、GDPが10年間でなんと最大2.7兆円程度も増加すると計算されている。

この中で一般の国民にとって恩恵がある可能性があるのは輸入食品が安くなることぐらいでしょうか。筆者も円高の際には輸入食品店や個人輸入でお得な買い物をしたものですが、こういった事が更に加速するのでしょうか。

でも、大きな事を見落としている気もしますね。それでは引き続きデメリットについて考察してみたいと思います。

TPP導入では発生する問題等、驚愕のデメリット事情
  • TPP導入によって日本が被るデメリットについては以下のようなものが考えられます。
  • 海外より安価な商品が大量に流入してくることにより、デフレーションを引き起こしてしまう恐れがある。
  • 関税の撤廃を行えば、事実上米国などから非常に安価な農作物が”大量に”流入してくることは目に見えており、日本の農業に大きなダメージを与えることが想定されている。
  • 食品添加物や遺伝子組み換え食品、また、残留農薬などを規制緩和することによって、今まで以上に有害な食品類が出回ってしまうため、安全が脅かされる。
  • 医療保険の自由化や混合診療が解禁されることによって、国民保険度が崩れるとされています。米ではちょっとした治療でも信じられないような高額が課されています。

農産物が安く買えるようになるかもしれないが、食料自給率が落ち込むことは必至。また、国産の生産品が大きく淘汰される恐れがあるため、安心安全な食事をしたいと考えている人にとっては、痛恨の事実となります。

また、今までのように安価に病院に通うのは難しくなるでしょう。裕福な方だけが治療を受ける事ができる「医療格差」が起きることが想定されており、様々な方が強い警鐘を鳴らしています。

TPPの裏に見え隠れする世界の構図、驚くべき狙いとは

TPPは太平洋を取り囲むように、チリ・ペルー・メキシコ・アメリカ・カナダ・日本・ブルネイ・ベトナム・マレーシア・シンガポール・オーストラリア・ニュージーランドが対象国となっておりますが、この協定には米だけが得をする大きな落とし穴があります。それが次の4点。

・ISD条項

米の投資家が日本で不当な扱いを受けたとし、期待より利益が上がらなかったと判断した場合には日本政府を訴え、見込まれたはずの利益を賠償させることができる恐ろしい条項

・ラチェット条項

自由化・規制緩和された条件は、当該国の都合で取り消すことができなくなる制度。

・スナップバック条項(アメリカだけは手の平を返せる)

ラチェット条項によって日本は条項を変更できないが、この条項によって米だけが一方的に条項や関税を変えることができる、という内容。

・許可・特許連携制度

適用された場合、海外への特許料が増加し、経費の大幅負担増が考えられる。ジェネリック薬品も高くなるため、治療額の増加が起こる。

いずれも大変恐ろしいものばかり、一体何の為に参加するのでしょうか。

まとめ マイナンバーと併せて知っておくべきTPPという牢獄

3 business men3 business men / Yuki Yaginuma

じわじわと攻めてくる様々な制約

以上、大変な協定であることは簡単におわかりいただけたと思います。確かに商品が安く手に入るようになるかもしれませんが、代わりにデフレが発生する可能性が上がる事、医療費負担が増加する恐れ、国内の生産業者に深刻なダメージを与える可能性を考慮すると決して得をするとは思えない条約であることがわかりますよね。

ぜひ皆様も興味をもって、動向についてもっと調べていただければと思います。

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