不動産投資信託とは

不動産投資信託とは、利回りが高いというのは本当?

株式や投資信託に投資するよりも不動産投資信託の方が高い利回りと言われます。そこで今回は、そもそも不動産投資信託とは何なのかという所から本当に不動産投資信託は利回りが高いのか?をお伝えします。

不動産投資信託(REIT)は活気のある市場

投資対象が目に見える不動産投資信託は投資ビギナーに人気

不動産投資信託(REIT)は、投資家に人気がある市場です。人気がある理由は、利回りという面も関係ありますが他にも「投資するモノが目に見える」という点もあるでしょう。投資先がどのような不動産に投資しているかがはっきりとわかるので、投資内容が理解しやすいです。反対に、聞いたことがない海外の会社や一般人では理解できないようなバイオ事業などに投資しようとは考えにくいでしょう。

投資家は、投資先が何をしているかを把握することが基本中の基本ですので、不動産投資信託は投資ビギナーにとっても選択しやすいです。

これから具体的に「不動産投資信託」についての説明を始めます。

不動産投資信託(REIT)と利回りについて理解する

不動産投資信託(REIT)とは?

投資に興味を持つほとんどの方は、不動産投資と投資信託についてはすぐにイメージできると思います。しかし、この2つを合わせた名称である不動産投資信託については、何となくしかイメージが沸かない方もおられるでしょう。

不動産投資信託はREIT(リート)とも呼ばれる投資の方法で、不動産を運用、保有するファンドに投資をします。(ファンドは、投資のプロが集まった会社と考えてください。)ファンドは、投資家から集めた資金を不動産に投資します。その不動産が生んだ収益が利益として投資家に分配されます。

これだけ聞くと簡単そうに聞こえますが、不動産と一言でいっても、マンション、アパート。一戸建て、オフィス、リゾート、倉庫、ホテルなど投資先が様々ですので利回りを高めるためにはファンドの専門性が要求されます。  

投資信託との大きな2つの違い

不動産投資信託は、投資信託と比べて銘柄数、1口の投資金額が異なります。まず、銘柄数についてですが投資信託の場合は約5,000程ありますが、不動産投資信託においては約50銘柄程になります。数字だけみると投資信託に比べて物足りないように感じると思いますが、投資の上級者でなければ50銘柄の中から選べば十分でしょう。

次に、1口の投資金額の違いについてですが投資信託であれば1万円程の予算でスタートできますが、不動産投資信託では20万円~50万円程の予算が必要です。現実的には100万円で2~3銘柄に投資するようなスタートがリスクを少なくできると思いますので、不動産投資信託は投資信託に比べて自己資金が多く必要になります。

利回りが高いかは比較による

不動産投資は利回りが高いという点について、最初に言えることは「どのような基準と比較するか」により変化するでしょう。

不動産投資信託の利回りは3.5%位が多く、最も高い銘柄でも5%位です。

例えば、日本の国債利回りが0.3%とすると利回りはかなり高いと言え、2%の株式と比較しても高いと言えるでしょう。しかし、投資信託で15%や株式で8%の利回りと比較すると利回りは低いという結論になります。

このように、比較する投資内容により答えが変わるので「不動産投資信託は利回りが高い。」と考えることはナンセンスだと感じられたでしょう。

利回りが高いと思われていた方は残念に思うでしょうが、安心して下さい。不動産投資信託には他の面で大きなメリットがあります。次にお伝えする点を理解すれば、利回りという数字が特別高くなくても不動産投資信託が人気がある理由がわかるでしょう。

安定性と予測が可能で即売却という手段がある

確かに、利回りの高さは収益である「儲け」につながります。しかし、調子の良いときの利回りは高いが、損するときには大きくマイナスを出すような投資は堅いやり方ではないでしょう。

その点、不動産投資信託は株式投資や海外の銘柄に投資をしている投資信託などと異なり、よほどのことがない限り利回りの数字は大きく変わりません。つまり、安定性の高い投資方法と言えます。さらに、不動産という目に見えるモノに投資をしているので市場の低迷などの流れが予測しやすいです。

また、不動産投資信託は、不動産投資と異なりすぐに証券を売却できます。このような手段を用いることで、大きな損失を防ぐことも可能となります。利回りという数字では特別魅力はないかもしれませんが、リスクを回避しやすく、着実に収益を手に入れる投資方法の一つという事はおわかり頂けたと思います。

次に、不動産投資信託における銘柄の選び方、2つのポイントをお伝えします。

銘柄の選び方、ポイントは高い利回りだけではない

不動産投資信託で銘柄を選ぶ場合、利回りの高さも重要です。しかし、それ以外にも重要なポイントがあります。それは、自分が理解できない不動産のジャンルを運用、保有している銘柄には手を出さない事です。

先ほど述べましたが、不動産のジャンルは数多くあります。例えば、ご自身がマンションやアパート運営は理解しているが、オフィスビルや商業施設運営について全く知識がない場合は、マンションやアパート運営に特化している銘柄を選ぶべきです。なぜなら、ファンドは投資についてのレポートにおいて方針や数字を報告します。その時に、自分が何もわからなければファンドの動きを理解できませんのでリスクを背負うことになりますので、自分が理解できるジャンルに特化した銘柄を選びましょう。

まとめ:不動産投資信託は安定した収益を目指すことができる

安定した利回りが、変動幅のある高い利回りより収益を期待できる

不動産投資信託は、思っていたより利回りは高くなかったと思います。しかし、長期で安定した利回りを期待できるということは、高い利回りだが変動幅が大きく安定しない投資よりも結果的には収益が多い傾向にあるでしょう。

さらに、よほど大きな災害や誰もが予想できないような日本経済へのダメージという特殊事情が起こらない限りは利回りの予測も難しくはないと言えるでしょう。

このように見ると、不動産投資信託は投資方法としては堅実でしっかりとした利回りがあると考えます。

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