不動産投資のメリット・デメリット
不動産投資の目的が明確になり、ある程度の計画を立てることができれば、不動産投資のメリット・デメリットについて理解しておく必要があります。ネットを検索すれば情報を得られますが、ここでは公平な立場で、株式や投資信託と比較した不動産投資のメリット・デメリットを考えてみます。
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目次
他の投資と比べた不動産投資のメリット
1)値崩れしにくい
不動産投資のメリットは、不動産がもつ特徴を考えると理解できます。不動産、特に土地に関しては、需要と供給の関係で値動きはあるものの、株式や投資信託のように、購入した直後に価値が半分になることは考えにくいです。他の投資対象と比べて、値崩れしにくいことが特長です。
2)不動産はインフレに強い
また一般的に不動産はインフレに強いという特長があります。預貯金の金利も長い目で見ればインフレに上昇しますが、0.02%程度の金利しかついていない現状を考えますと、物価上昇による資金の目減りの影響を真っ先に受ける可能性があります。なお株式や投資信託も一般的にはインフレ時に株価が上がりますのでインフレに強い商品です。
3)一定の条件を満たせば、節税効果が期待
税制面では、一定の条件を満たせば、節税効果が期待できます。詳しくは<「不動産投資と税のはなし」>で解説しますが、株式や投資信託など課税体系とは異なるため、不動産投資ならではの節税を行うことができます。また今回は解説しませんが、相続税の節税対策で活用できるのが不動産です。様々な特例を活用し、不動産の評価額を適正に減額することができます。
これらのメリットを享受しつつ、上手く運用できれば、退職後の生活資金準備や早期退職を実現することができます。このことは不動産投資のメリットを活用した結果ですので、メリットには含めていません。不労所得を得られるということも同様です。これらは他の投資でも上手く運用できれば達成できるものです。
他の投資と比べた不動産投資のデメリット
1)換金性が低い
次にデメリットを考えてみましょう。不動産は、株式や投資信託と比べ、換金性が低いことが挙げられます。売りたいときに売れればいいですが、不動産は高価な買い物なのですぐに買い手がつくとは限りません。すぐに現金化する必要がある場合、不動産の価値から大幅に値下げして売却しなければならないことも考えられます。換金性が低いと収益に影響する場合があります。実際に不動産投資で成功している人は、何らかの事情で安く販売している不動産を購入しています。
2)空室リスク
また、不動産投資には空室リスクがあります。所有する不動産に借り手がいなければ予定していた収入は見込めず、費用の負担が重くのしかかります。さらに空室だけでなく、家賃の下降や滞納も考えられます。
3)自然災害による建物倒壊
地震などの自然災害による建物倒壊もリスクです。ある程度は保険でカバーできるものの、住居人への対応などコストがかかります。住むことのできる建物がない状態が続けば、資金繰りに影響しますが、簡単に再建築できるものでもありません。
4)ローンの返済
ローンを組んで不動産を購入する場合、家賃収入の減少などにより、ローンの返済がきつくなる可能性もあります。その場合、給与収入から補てんしなければならず、生活に影響が出る場合もあります。
主なデメリットを紹介しましたが、これらのリスクによる損害や発生確率を回避できないか、回避できないなら軽減できないか考える必要があります。
デメリットによるリスクを回避する方法
預貯金や国債など元本保証の商品ならまだしも、ある程度の利回りを期待する以上、リスクはつきものです。しかしこのリスクは0(ゼロ)にはできないものの、リスクによる損害を減少させることは可能です。
1)換金性の低さへの対応
不動産は換金性の低い商品です。手持ち資金の多くを不動産購入に充ててしまうと緊急時に資金不足に陥るかもしれません。換金性の低さに対応するために、一定額の手持ち資金を残しておかなければなりません。
2)空室のリスクへの対応
ワンルームマンション投資の場合は特に、空室になると収入がなくなったり、減少したりし、ローンや費用の負担が大きくなります。なるべく空室を少なくするために、首都圏内や大学周辺地域など需要のある地域を狙います。そのため地域周辺情報が重要となりますので、情報収集する項目に加えておきます。物件選びにつきましては、<「不動産投資で失敗しないための物件選びの秘訣」>で解説しています。
3)緊急費用への対応
マンションなどを借りた場合を考えると想像しやすいですが、建物や室内の備品などの修繕をしなければならないことがあります。これらの費用は緊急用資金として準備しておかなければなりません。
あるリスクに対応することでさらにリスクが高まることもあります。例えば、地震発生に備え、複数の不動産を所有することで分散投資可能ですが、投資規模が大きくなり、様々なリスクへの対応が困難になることが考えられます。ワンルーム投資による空室リスクを避けるために棟建て投資に切り替えることも新たなリスクを生むことになります。
投資には必ずリスクはつきものですので、リスクへの対応を事前にしておくことで損害を軽減し、不動産投資によるメリットを最大限受けられるようにします。
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