株の初心者なら読んでおきたい、銘柄の選び方のコツ

資産運用という言葉をよく聞くようになりました。ですが、「退職金は資産運用を」と言われても、どのように銘柄を選ぶのかわからないし、そもそも「株式投資はギャンブルに近い」まで言われて育った世代も。そんな、資産運用を「始めなければいけなくなった」読者に、銘柄選びのコツを伝授します!

「ホントの初心者」のための、株式投資のコツ

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難しい言葉やテクニックを使わずに、株式投資を始めてみよう

退職金を受け取り、さあセカンドライフの始まり。ただ、父親世代のように、金融機関に預けていれば高い金利で預貯金が増える時代ではありません。

厚生年金の補填にはじめた確定拠出年金も、「自分でどの株を買うか決めてください」と言われ、おそるおそる銘柄を選んでいる状況。そんな、「ホントの初心者」へ。今更聞けない株式銘柄を選ぶコツをお伝えします。

大切なのは「株式投資」を恐がらないこと

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銘柄は「投機」ではなく「投資」で選ぶ

先ほど、「株式投資はギャンブルに近い」という感想を記しました。正確には、この言葉の使い方は間違っています。このギャンブルとは、投資ではなく、投機です。

投機とは、株式売買により収益を稼ぐことを最大の目標とします。いま、手元にあるお金で売買するとは限らない、というのが投機の特徴です。

証券会社にお金を預けて、預け金の2-3倍の金額で株式売買をする「信用取引」や、予め一定時期に購入や売却を約束しておく「先物取引」は、投資より投機の性格が強い、といえるでしょう。

最近テレビCMなどで知名度があがったFX(外国為替保証金取引)も、株式売買ではありませんが、投機性の高い方法と言えます。

これら投機性の高い方法は、高い回収性(ハイリターン)がある一方、万が一失敗した場合の損失も高い(ハイリスク)と言えます。初心者の方は、よほど腕に自信のある方以外は、まず手を出さないほうが無難でしょう。

投資銘柄は、日経新聞とインターネットの先を読む!

「株式投資は、日経新聞を読んで、これから伸びる銘柄を探す」とアドバイスされる方がいます。

確かに日経新聞は好業績な(売上急伸でこれから好業績になる)企業を特集するため、100%間違ってはいないでしょう。また、インターネットで「これから来る株はこれだ!」という特集も同じです。ただ、その売買は既にタイミングを逸している場合も多いです。

投資銘柄を選ぶコツは、「日経新聞とインターネットの先を読むこと」です。

日経新聞にしても、インターネットの記事にしても、その記事が読者の目に入るまで、様々な人間がその情報を得ています。

新聞記者や雑誌記者自身は株式投資を制限されている場合も多いですが、同じだけ「株式市場について強い嗅覚を持つ」方は数多く情報のまわりに存在します。その方が既に株式を購入して値上げは済んでから報じられる場合もあります。

つまり、初心者が意気揚々と株を買う頃には、既に株価は天井。あとは維持をするか、下落局面に入る。初心者の方が「大きく得をすることはない」と言えるのです。

これからの時代に迎えられる株を「楽しく」予想しよう

それでは新聞やインターネットの先を読む銘柄を、どうやって探すと良いのでしょうか。それは、これからの時代に迎えられる株を「楽しく」予想することです。

具体的な企業を例に見てみましょう。下記のグラフは、ユニクロやGUを展開する「株式会社ファーストリテイリング」の株価推移を示したもの。2007年~現在の約9年間で、大きく株価が上昇していることがわかります。

2007年の同社は、既に日本国内のファッション業界を大きく変革し、「ユニクロ」の名前を知らない日本人はいない、というほどに成熟していました。

個人投資家のなかにはユニクロを高く評価する人がいる一方、「もうこれから伸びる可能性は低いだろう」と論じていた人も多い、というところが事実でしょう。

ところが、ユニクロの挑戦はそんな投資家の視野を遥かに超えていました。「ヒートテック」の大流行。そして2013年以降は、積極的にアジアやオーストラリア、中国、そしてヨーロッパに展開しています。既に進出していたアメリカ市場も、長い停滞期を終え、2013年から店舗数拡大路線に入っています。以下のグラフは、2013年以降の同社の「再点火」を示していると言えるでしょう。

出典:日経会社情報

つまり、「ユニクロは成熟した」という言葉を信じ過ぎず、更なる拡大を期待して同社に投資した方が、ここ2.3年の株価上昇を享受することができたわけです。

銘柄は「仕事」と「普段の生活」から探す

それでは、今後上昇する銘柄を探すのには、どうすればいいのでしょうか。投資を専門的にされている方には当然情報量に差があるため、「仕事」と「普段の生活」から探す方法をお勧めします。

ユニクロの話を続けます。冬場の寒い時期に、外出の際はブルゾンやコートがあったものの、「屋内着」は充実していませんでした。

特にオフィスや家事をする時に、「もう一枚薄手で温まる衣類があれば」と思っていた方は多いでしょう。普段からそう考えてみると、ファーストリテイリングが「ヒートテック」を発売した時に「これだ!」と反応することができますね。

将来車が空を飛ぶとか、宇宙に住むとか…。そんな未来の話を予測するのも楽しいですが、ふとした生活の不便なところ、「もう少し変えた方がいいのではないか」と思えるところを考えるようにしましょう。

災害への予防、インターネットの更なる活用etc。銘柄選びのコツは、様々なところに少しだけ顔を出している姿を捉えることです。

まとめ:株の初心者こそ長期投資!

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すぐ「上がった」「下がった」で判断しないことが大切

株式投資は初心者ほど、短い期間で「あがった」「さがった」と不安になりがちです。ただ、ファーストリテイリングのグラフを見ても、拡大基調の2013年以降も一時的に下がったり、値動きが小さくなったりする期間はあります。

大切なのは、自身が「いずれ成長するだろう」と見た期間の株を、少し距離を置いて「長期投資」をすること。1年2年という長いスパンで、株式投資を楽しむことが成功の秘訣と言えるでしょう。

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