初心者が知っておくべきFXの税金計算方法
FXの税金は利益に対して一定の税率分を支払えばほかの所得の税金に影響を与えないのが大きなメリットとなります。また年間20万以下の利益は申告不要。損益はCFDなどとも通産でき、損失は申告により3年間繰越可能というメリットがあります。
覚えておくべきFXの税金計算法
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FX取引における税金の支払いはきわめてシンプルです。
国内の業者を通じて取引するFXの利益は雑所得です。この雑所得のメリットは申告分離課税と呼ばれるもので、年間で20万円を超えなければ申告する必要はありませんが、それを超える場合には20%プラス復興税0.315%を加算して20.21%を支払えばいいことになるのです。
これは給与所得などの本来の所得と合算しないで一律この金額だけを税金で支払えばいいので、かなり優遇された税金ということがいえます。
総合課税ではありませんから1億儲けたとしても一定の税率だけ支払えばいいのですから、利益の出ている人にとってはほかの収入に影響を与えないのがFXの所得の大きなメリットといえるのです。
また、他の金融商品と違って一定の損益通算や繰越ができる機能も設定されていますので、損失を出してもなんとか取り返す方法が用意されているのです。
こちらもかなり魅力的な内容になっています。今回はその内容についてご紹介していくことにしましょう。
FXで必要な税金計算4パターン
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1)雑所得合計が年間20万以下は申告の必要なし
このFXによる雑所得は、年間雑所得全体として20万円以下であれば申告の必要ありません。これは、税務当局による手間を省くためのお目こぼし策と考えればいいものといえます。
ですからFXで年間20万、月間平均で1万6000円程度だけお小遣い的に稼いでいる人たちには課税されないことになります。
年間の利益が20万ぎりぎりでそれ以上稼げそうもないのであれば、20万以内でやめたおいたほうが税制上有利ということもできそうです。
ただし雑所得はトータルとして20万円以下である必要があります。FXが10万円の利益でもほかの雑所得の利益でトータル20万円を超える場合には申告と納税が必要になってくるのですのです。
たとえば文書を書いて印税が30万あったということになるとFXの利益が18万でもトータルで48万円になりますから、20.315%の税率が適用になります。
2)FXの損益は複数業者合計、かつCFDや商品先物との損益通算可能
国内でFX業者を利用している限り、2社使っても3社使ってもその損益合計が20万円以上の利益になれば確定申告が必要になります。
たとえば店頭FXのA社で100万儲かって、取引所FXのB社で70万損失が出た場合には30万円が申告の対象となります。
さらにFXは株や債券の投資などと違って他の先物商品の損失と損益通算が可能になっています。
一般的には取引所デリバティブ取引などと呼ばれますが、CFDやワラントなどでの損失がある場合にはそれとも損益通算ができますし、逆にFXで損失がある場合はCFDの利益と相殺していくことができるようになっているのです。
ここで損益がマイナスになった場合には繰越を行うこともできるようになっています。
3)FXは損失の繰越控除が3年間可能
FX取引の損益は前述のように店頭FXでも取引所FXでも年間の損益通算が可能で、さらに収支に損失がでた場合はそれを確定申告時に提出しておけば向こう3年間その損失の繰越が可能となります。
たとえば初年度200万円ほどの損失がでてもこれを申告しておけば次年度に200万利益がでてもそこから200万差し引くことが可能になりますから税金を支払う必要はなくなるのです。
また次年度も運悪く10万しか儲からなかった場合には190万円はさらに翌年以降に繰越が可能となるわけです。
このように最大3年間は損失を繰り越せますので、3年で取り返した利益がこの損失を超えなければ税金を支払う必要はありませんし、超えれば超えた分だけ税金を支払うことでOKとなるのです。
株にはこうした仕組みは一切ありませんんからFXだけの大きなインセンティブということができます。
4)海外FXは総合課税の対象なので要注意
同じFXであっても、海外FX業者を利用したFXの利益は申告分離課税ではなく総合課税として給与所得と合算されることになりますので要注意です。
金融庁からはこうした海外業者を利用したFX取引は敵視されていますので、まったく申告分離課税の対象にされていません。
したがって総合課税扱いになりますので、給与所得が1000万あって、FXで利益が1000万上がればそのすべての収入から所定の控除金額を引いて累進課税となることは注意が必要になるのです。
人によって税率はまったく変わってきてしまうことになります。
このようにFXの利益には様々な形での税率が適用になりますので、自分の利益が果たしてどれにあてはまるのかよく考えてから申告をすることが必要になります。
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